ZEH目標計画と実績について(2019)
2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 |
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実績 | ZEH普及目標 | |||
0% | 10% | 0% | 48% | 54% |
気密住宅とは
弊社では気密住宅を施工しています。
なぜ気密化する必要があるのでしょうか。
気密性能はC値で表され、延床面積あたりの隙間の割合を表します(単位㎠/㎡)。
この数値が小さい程高気密です。
延床面積100㎡(約30坪)のお家でC値1.5㎠/㎡だと150㎠となり、このお家の隙間を全て合わせるとちょうど葉書1枚分の隙間が空いているということになります。
隙間が多いとどうなるでしょう?
当然そこから熱が逃げますので冷暖房効果が低下しますし、逃げていく室温をまかなうために、またエネルギーが必要となります。つまり光熱費が高くつきます。
いくら断熱材を厚くして外皮性能を上げても、気密性能が低いと逃げていくエネルギーが多いので、とても省エネ住宅とは言えません。
断熱と気密はセットで考える必要があります。断熱性能の最高等級4を取得したお家でも、光熱費の低い省エネ住宅とは限らないのです。
また、気密が低いと換気計画にも悪影響を与えます。換気を行ううえで、給気と排気の経路が計画されます。
弊社は第1種換気を使用しており(一般的に普及しているのは第3種換気)、
給気口に花粉やPM2.5を除去できるフィルターと室内温度低下を抑制する熱交換機がついています。
空気の取入口が決まっていますので、それ以外の隙間から外気が入ると、計算通りの換気が行えません。
ちなみに、第三種換気では、C値が1.5以上で室内外温度差20℃の場合、換気口から逆流が始まるそうです。
C値はどれだけだと良いのでしょうか?
H11年省エネ基準にはC値に満たすべき基準値があり、寒冷地の北海道・青森・岩手・秋田県で2以下、それ以外の県では5以下です。ただし、この基準値は世界的にみてかなりゆるい基準となっています。
高知県のC値5で延床面積100㎡だと、隙間面積は500㎠で葉書3.3枚相当の隙間面積ですから、かなりの量の隙間ですよね。北海道の基準ですら、先ほどの換気に必要な1.5を超えています。さらにこの基準値、2012年施工の改正省エネ基準では削除されました。当然計測義務もありません。ですので自社の施工している物件がどの程度の気密性能かまったく知らない、というハウスメーカーもひょっとしたらあるかもしれませんね
C値測定風景
いろいろと調べてみると、断熱性能や良好な換気を実現するには、C値は1以下、できれば0.5以下にする必要があるという意見をよく見かけます。
まだ全棟検査にはいたっておりませんが、弊社計測ではC値0.5~0.7で現在ほぼ平均C値が0.6でした。
計測した各物件は、間取り・施工時期・担当大工も違いますが、性能に大きなばらつきがなかったので、概ねこの数値で施工できていると思われます。
これからも今以上の気密値向上を目指し、がんばっていきます。
省エネルギー基準義務化延期?
方針とのことですがおそらく延期でしょう。
理由は基準をクリアすることのできない事業者がまだまだ多く存在するということではないでしょうか。現在基準値以下の住宅を施工している事業者は適合するために断熱・設備機器の性能の強化や各住宅の性能計算などでコストアップが伴うことになりますからね。
ただ「建築主に省エネ基準に適合するかの説明義務を果たせる制度を創設する。情報提供により、住まい手となる住宅の建築主に省エネへの理解を促す。」ともありますので適合しているかどうかわからないという不安は避けられると思います。
以前にもお話ししましたが省エネ基準義務化・延期にかかわらず弊社トモホームでは標準施工で省エネ基準を上回っております。またBELS審査も各住宅ごとに行っており、よりわかりやすい形でこれからお住まいになるお家の性能を説明させていただきますのでご安心ください。